儺禍嶌くんと鶴多が主従を結んだ日

異世界に迷い込んだ鶴多は見覚えのある軍服を着た人物を見つけ話しかける。

鶴多「おっとこれは失礼した。僕は東都の出の鶴多という。名字は持ち合わせていなくてね、ただの鶴多だ。その立派な出で立ち、軍人ですかな?お名前を伺っても?」

儺禍嶌くん「ふん、仕方なし。許してやろう。今回は大目に見てやる。
小生の名は儺禍嶌無礼公。
由緒正しきお家柄生まれ、お家柄育ち、そして儺禍嶌家の嫡男。つまり超エリートで偉くて素晴らしい………。
そして、その通り。如何にも軍人である。我が父も我が祖父もそんでもって親戚全体的に位の高い軍人である。
この俺の存在は知る人は知っている、知らない人はまあしょーがなし、だってここ祖国ちゃうもの。
して、貴様!この俺に何のようだ?」

このあと何やかんやですき焼きを食べに行くことになる二人。

儺禍嶌くん「おお!飲むぞ飲むぞ!ぐいぐい飲むぞ!
しょっちゅう飲むわけではないが、飲み過ぎてたまに家の生垣に突っ込んだまま熟睡するほど飲むぞ!
おい店主!酒だ!酒である!酒を持ってくるのだ!」

鶴多「高い酒、うまい酒、よいお酒、店にある限りよろしく頼む。
さあさナカジマ殿、どうぞどうぞ。やはり親睦は酒で深めなければ。」

ぐいぐい飲み勧める二人、そして

鶴多「ところでナカジマ殿、折り入って話がある。
僕が貴殿に近付いた真意だが
…率直に申そう、僕をナカジマ殿の部下にしていただけないだろうか?」

儺禍嶌くん「……ふん、なるほどな。
そういう腹であったか。貴様、眼鏡をかけているが目の付け所がいいな。
くくく……小生の目にかけられれば出世も早い。その年で上を目指したいのか。」

鶴多「くく、出世にも興味はあるが…以前にも言ったとおり、僕の関心は専らナカジマ殿自身だ。」

【鶴多は席を立ち脱帽と共に深々と礼をした。その瞬間鶴多の頭から影のような大きな手がズルリと伸びる】

鶴多「僕はこのような”なり”だが…それゆえにお役に立てることもあるだろう。この身命、貴殿に預け、貴殿に尽くそうではないか。」

儺禍嶌くん「フハハ……まだ子供だというのによく言うわ。
ガキの言う『命を預ける』など『尽くす』などという言葉ほどあまり宛にならぬと思っているが、まあいい。
小生のために動きたいのであればそうするがいい。お望みの通り利用してやろうではないか。
そのよくわからん『バケモノのようなもの』もついでにな。」

鶴多「ナカジマ殿が僕を信じるに足るよう、邁進いたす所存だ。”バケモノ”ごと容認して頂き…感謝する。」

こうして二人は主従となった。


儺禍嶌くん「よーし、では今回は肉も食ったし関係もできた。解散とするのであるー。
へい、店主!勘定だ!ポーンとキャッシュだ!領収書を寄越せ!上様とかいて無礼公様であるー!」

鶴多「解散!
いやあ良い肉だった。ヒック。これもナカジマ殿のご威光のたまものですな〜。ご馳走さまになりました。」

儺禍嶌くん「フハハ!この程度の肉なんぞ、この俺の財布が痛むものか!
オラ!景気づけだ!札束ビンタしとこ!」

鶴多「やんややんや。いいぞぉナカジマ殿。ヒック。店主、お土産もよろしく頼むぞ!」

その後、2軒目に行った二人

しこたま飲んで酔いつぶれたのだった。


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